口臭とは呼気(吐く息)にのって出る悪臭を言います。
近年、口臭への関心は異常に高まり、口臭で悩む人は急速に増加しています。
そんな患者さまを"口臭症"と診断しますが、状況は単純ではなくさまざまな要因が絡んでいるのですが大きく二つに分類出来ます。
a 他臭症
他人が感じる現に悪臭を発生している人で、口腔内あるいは内科的に症状があるような、臭いの発生源が顕在化している場合です。
b 自臭症
他人が臭いを感じないのに、当人が「自分の息が臭い」と自意識過剰になっている場合です。
他臭症は呼気に悪臭成分が混在していますので、その原因を探り、対処すれば全て治癒しまですが自臭症は、誰かから「口が臭い」と言われた時に端を発し、さらに本人も「悪臭を感じた」ときに輪をかけて気にするようになり、人に会う時などかrそれが最高潮に達してしまい 自意識過剰症=自臭症になってしまうケースが多いようです。
時代の流れと言いますか、清潔志向になりすぎた生活の副産物かもしれませんね。
ここで臭い発生のメカニズムを見てみましょう。
タンパク質、アミノ酸が嫌気性菌によって酵素的に分解されてアミン、アンモニア、インドールなどが産生されます。またイオウ含有アミノ酸であるシステインやメチオニンが生体内、あるいは嫌気性菌により分解されて揮発性イオウ化合物(VSC),硫化水素、メチルメルカプタンなどが産生されます。
あるいはグルコースやグルタミン酸などが、嫌気的に分解されて生じる酢酸、酪酸等や多量のアルコールを摂取した時にでるアセトアルデヒドも口臭になります。
大雑把に言ってしまえばタンパク質(汚れ)を嫌気性菌が分解した結果悪臭が発生します。
口腔内では 歯科疾患/ポケット カリエス
口腔内衛生/歯垢 ペリクル 唾液 舌苔 口内炎
不適合な詰め物
呼気からは 内科疾患/糖尿病 腎不全 肝不全 腸閉そく
飲食物/ニンニク アルコール 喫煙
服用薬/アリナミン ビタミンB1 漢方薬
耳鼻科疾患/臭鼻症
などが絡み合って臭いを発します。
統計では口臭の約80%が口腔内由来です。
つまりお口のなかが清潔であれば口臭の心配はほとんどなくなりますね。
口臭が気になる方はまずは徹底的にお口のなかをクリーニングしましょう。
それでも気になる方には口臭測定機で数値化してみてはいかがでしょうか?
あと、起床時に多少臭うのは生理的口臭と言って誰でもありますので心配いりませんよ。