病院は清潔でなければいけないですよね。
病院に行って病気をうつされてはたまりません。
院内感染を起こさない為に医療従事者はエビデンスに基づいた対策を講じています。
スタンダードプレコーションと言いますが
「すべての患者さまは未同定であり、感染の可能性のあるものとして考え、体液、血液、病理組織、抜去歯は感染の可能性のあるものとして取り扱い、医療行為前に感染を確認する検査を行わずとも、すべての患者さまに適応する。」ものです。
歯科の治療は常に体液(唾液・血液・創からの滲出液)にさらされています。
当然使用した器具は、完璧に滅菌・消毒されなければいけません。
耐熱性のあるものはオートクレーブ(高圧蒸気滅菌)、ないものはEOガス滅菌または薬液による消毒。可能なかぎりディスポーザル製品の使用、スリーブによるカバー等色々使用し対策を講じていますが、何か足らない気が。。。
そう「水」です。
歯科治療ではいろんな場面で「水」を使っています。
・歯を削るとき
・うがいのとき
・お口の中を洗うとき
この水は治療用チェアー(歯科ユニット)から出ています。
ここで少しショックな話ですがアメリカCBS、ABC(1999)のレポートを紹介します。
Dirty Dental Water
20/20Finds High Bacteria Levels
歯科医にかかろうとしている我々にとって非常にショックな事です。
一連の治療で使われている水は大量の細菌を含んでいるということを想像してみて下さい。ある専門家はこの水を沼の青みどろになぞらえています。
アーノルド・ディアスはこの問題がどこまで広がっているのかを調査しました。20/20による調査の結果、我々は使用水に含まれる驚愕の細菌レベルを明らかにしました。テストが行われたサンプルの約90%は米連邦政府の飲料基準に達しておらず、また、その2/3は前回の患者の唾液からでた、口内バクテリアをも含んでいるのです。
このテストはまた、多数の歯科医の水と、公衆トイレの水とを比較してみました。その結果殆どの場合、患者の治療に使われる水は公衆トイレの水よりも汚いということがわかったのです!
設備形状における問題
なぜ歯科医の水は細菌にまみれているのでしょうか?その問題は歯科医療器具の配水形状に起因しています。椅子とそれにつながれている医療器具の下に、一連の処置に使われる水をためた管が通っています。
それらの器具が使われていない時、その水は管に沈滞し淀んでいきます。少数の自然に発見される環境上の細菌は、すばやく繁殖し配水管の内壁に付着します。そして再び器具が使われた時、その細菌は患者の口の中にどっと流れ込むことになるのです。
内在的危機
ルイスビル歯科大学の微生物学者であるロバートスタット教授は国中の60件以上の歯科医の水を検査しました。その水から検出された有機物は環境上の細菌であり、またそれは概して殆どの人々には無害であるとのことでした。しかし彼はそこで「もし健康な状態であっても、このレベルの細菌を身体に取り入れるべきではない。設備に留意すべきだ。」とも言っています。
この問題について研究し著書も出している歯周病学者のジョージ・メリジョン医師はこの細菌を、特に免疫力の弱い人々にとって内在的に発病の危険性を孕むものであると説明しています。
つまり健康な人であれば問題ないレベルではあるけれど、歯科ユニットからでる水は完全に水質汚染されているということになります。
日本の法律では水1ccあたりに菌が100個以内でなければいけませんが、東京医科歯科大学(2000)の調査では菌が10万個以上の場合もあると報告されています。
汚染された細菌だらけの"細菌水"での治療ですね。
当医院では1998年より電解中性殺菌水による治療システムを導入しております。
電解中性殺菌水は人間の血液中にある、免疫成分の次亜塩素酸(HCLO)という成分を高純度の塩と水を電気分解して作った電解機能水です。エイズウィルス、MRSA、インフルエンザ、黄色ブドウ球菌にいたるまで、さまざまな細菌・ウイルスに対する殺菌効果が確認されています。
むし歯と歯周病は細菌による感染症ですが、近年この細菌が歯茎から血液に入ったり気管支から入ったりすると、
・高血圧
・誤嚥性肺炎
・心臓疾患
・ピロリ菌感染胃炎
・心内膜症
・関節炎 その他
の原因になることが明らかになりました。
当医院では治療中のお口の中は限りなく無菌状態に近づきますので、感染のご心配はご無用です。
感覚的にもまえの患者さまの唾液の成分が混ざっているなんてイヤですよね。