歯周病メインテナンスの重要性

歯周治療で獲得した健康を長く維持していくためにメインテナンスが有効であることは疫学的に証明されています。
歯周病の予後を調べる方法の一つに何年の間に何本歯を失ったか統計を取ることがあります。10年間で何本の歯を失ったか調べてみますと、診断はしたけれども歯周治療をしなかった患者さんは平均3.6本、歯周治療は一応したがメインテナンスに従わなかった患者さんは平均2.2本、動的治療もメインテナンスも受けた患者さんは平均1.1本というデータがあります。(Becker Wet.al.J Periodontal,55:505,1984)
何もしなければ10年間で3本、歯周治療を受ければ2本、メインテナンスまで受ければ1本の喪失歯数ということですから、ちゃんとメインテナンスまで受ければ失う歯は1/3ですむというのは患者さんにとって大変励みになる数字だと思います。
いったん歯周病にかかったことのある患者さんには歯周病菌が住み着いています。
この歯周病菌を根絶することはなかなか困難な事で細菌の種類によってはオペをしても比較的短期間で後戻りすることも知られています。長い歯周治療の結果、歯周病菌の数は激減しているはずですが、バイ菌はひそかに次のチャンスをうかがっているのです。
術後の細菌の後戻りはプラークコントロールの良い患者さんで数ヶ月、プラークコントロールの悪い患者さんでは数週間で起こるといわれています。
歯周病菌の復活を阻止すべく、患者さんのセルフケアーの維持と私達プロによる定期的なケアが必要になります。

当医院では新しい歯周病治療のかたち「LAPT」Laser Assisted Perio Treatmentを導入しております。
LAPTとは、アメリカ西海岸で生まれた技術であり、レーザーを用いた新しい歯周病の治療法です。レーザーにより歯周病菌を除去し、その後炎症を起こしている組織を除去し歯ぐきの再生や回復を促します。身体に負担の少ない患者さんに優しい治療法です。
詳しくはまたブログに書きますね。

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すずき歯科・矯正歯科医院 院長 鈴木 茂行
http://www.suzuki-ortho.com/

すずき歯科・矯正歯科医院
院長 鈴木 茂行

【経歴】
1988年
日本歯科大学(東京校)卒業
1988~1993年
日本歯科大学矯正学教室
1993~1995年
目黒区審美歯科勤務
1995年
鈴木歯科・矯正歯科医院

【所属学会】
・FACE
(The Foundation for Advanced
Continuing Education)
 USA矯正学コース修了
・日本歯科臨床研究会矯正学インストラクター
・日本矯正歯科学会
・日本口腔衛生学会
・日本先進インプラント医療学会

【趣味】
サーフィン
お神輿