30代 女性の患者さま
6ヶ月前に他医院にて右下7番の根管治療(歯内療法)を施術されました。
以後、ずっと違和感が取れず、最終補綴を行えない状況で
前医に相談しても経過観察の提案しか頂けず、困っていたところご紹介により来院されました。
術前のレントゲン写真です。

悪くない根管充填な感じですが
根尖に透過像があるようにも見えます。
確認のためCTも撮らせていただきました。

はい、しっかり根尖に透過像、炎症像が確認出来ます。
通常世界基準の根管治療での成功率は70%前後と言われています。
残り30%に外科的歯内療法を用いての成功率はやはり70%前後。
つまり90%以上の確率で歯を残すことが可能です。
しかし、日本の保険制度で行われる根の治療?ラバーダム防湿も行わない処置では
格段に成功率は下がります。
さて、症例ですが
GPが根尖孔から出ている状況ですね。
この状況で通常の根の治療を行っても、GPをより押し出すことになり
治癒しないと判断しました。
で、外科的歯内療法での治療をご提案させていただきました。
歯根尖4mm位には神経の側枝があり、側枝が感染してしまっていると当然、炎症がおきます。
外科的歯内療法は外科的に根尖4mmを切除し、無菌状態をつくります。
変な話、もう少し炎症の度合いが大きく根尖に大きな病巣、骨欠損があれば
歯肉を剥離しての歯根端切除術がベストですが
この症例ではまだ骨がしっかりしていて、根尖相当部の骨開削が難しく
意図的再植術を行うことにしました。
再植術は、例えば事故で歯が抜けてしまった時などにも行われますが
大切なことは歯根膜繊維の温存。
歯と骨は歯根膜という繊維で繋がっています。
この繊維が多数残っていると歯の生存率は上がります。
当医院では、いきなり抜いて根切でも間違いではないのですが
より歯根膜を温存できるように
2~3ヶ月部分矯正、歯を挺出させ歯根膜繊維を伸ばし
抜歯のダメージを極力与えないようにしてから行っております。

外科処置 術後すぐの状態

術後4ヶ月

根尖部の透過像もほとんどなくなりました。
患者さまの違和感もとれ、快適に過ごされています。
もう少し経過観察をしてから、最終補綴に移行予定です。





