院長ブログ・コラム

糖尿病と歯周病に係る医科歯科連携推進講習会

3月18日(日) 埼玉県及び埼玉県歯科医師会主催の上記講演会を受講して参りました。
演題1: 「連携に必要な糖尿病の知識」
講師 : 松田 昌文 先生
      埼玉医科大学総合医療センター内分泌・糖尿病内科教授
演題2: 「知ってほしい、歯周病の実態ー医科、歯科連携のためにー」
講師   申  基喆 先生
      明海大学歯学部付属明海大学病院長・歯周病学分野教授
現在、糖尿病あるいは糖尿病発症前状態の人は2,210万人と言われています。
成人の5人に1人が糖尿病であり、年間70万人ずつ増加しているそうです。
そして糖尿病が疑われる人の約4割は糖尿病に対する治療を受けていないことが分かっています。
糖尿病とは血糖が上昇する病気です。
HbA1c6.5%がカットオフポイントになります。
放置すると膵臓β細胞の疲弊により、網膜症、腎症、神経障害等の合併症を引き起こします。
歯科領域では歯周病の重症化や易感染性が問題になります。
スライドでは医科のDRにコントロールされている患者さまの抜歯、もうブラブラ状態の歯を抜いたら
蜂窩織炎を併発し生死の境目まで陥った症例が発表されました。
コントロールされていてもここまで行ってしまう事もある。。
ましてや何も気づいていない患者さまで、歯科のDRも予見出来なければ。。
怖いですね。
よく糖尿病は喉が渇くとか、頻尿になるとか言いますが
こんな症状は亡くなる4年位前になり出るだけだそうです。
歯科医院でも血糖値を測定出来れば安心なのですが
現在は不可能ですので、とにかく問診とペリオの反応を見て怪しければ医科で測って来て頂くしかないようです。
糖尿病は健康寿命を15年短縮させる病気です。
歯周病は糖尿病を増悪するリスクファクターの一つになります。
医科・歯科連携により糖尿病を患っている方のQOLを保つことが重要ですね。

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